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4月24日 しらこ、白子―― 武里 [飲む]

4月24日(月) しらこ、白子―― 武里

きょうもいいお天気になるといいなと思う、式守錦太夫です。
きょうは、私が関わる日本酒造り愛好会が、長年お世話になっている、
茨城・笠間の磯蔵酒造さんのイヴェント「ちょっ蔵新酒を祝う会」に、
ボランティアスタッフとして参加してきます。
ここ2シーズン、酒造りにはまったく関われないので、せめてもの罪滅ぼしで、
イヴェントのお手伝いをします。
昨年、10周年を迎えたのですが、いろいろはっちゃけ過ぎまして(笑)、
今年はさまざまな制約が発生する、ちょこっと緊張感に包まれたものになります。
開催時間も短縮、入場は2000名で打ち切りなどで、
当日券は200枚のみで、おそらくこのブログがアップされたころには完売が予想されます。
(ですので今年は、弊ブログでは告知をしませんでした)

そんな企画にお手伝いの式守ですが、仕事が複雑に絡んでおりまして、
9~12時まで仕事のあと、電車に飛び乗って14時から20時までイヴェント参加。
帰宅後仮眠を取って、あけた2時から6時までが再度仕事という強行軍(涙)
ですので、そんなに飲んでいられないのです。
がんばります!


きょうの記事は先週の月曜日のお話。
この日は夜勤明けで、夕方からサポートの仕事をやり、フリーハンドになったのは19時過ぎ。
週末がずっと仕事で出撃できなかったので、飲みに行きましょう。

武里の和食の「いぶき」さんにしましょう。
いきなり赤星を2本並べるというスタート(笑)
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お刺身は、ちょこっとづついろいろ盛ってください。
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鯛にエビにまぐろにヤリイカであります。
ふむむ、これだったら日本酒も飲みたい!

ふと大将が、小鉢を供してくれて「鯛の白子です、ちょこっと炙ってみました」とのこと。
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いいねえ、白子♪
もったいなくて、端っこをちょみちょみかじっておりました。

せっかくだから、お魚の焼きも欲しいなと思い、マスの塩焼き
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塩焼きは、独り占めしたいアイテム。
だから、どなたかとご一緒だった場合は2皿発注をする所存。
この時点で、日本酒がヘビロテ中です。

最後に、天ぷらもいいなあと思っていたのですが、この日のおススメから。
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ピーマンと海老のしんじょ揚げ(だったと思う)。
美味しいなあと思いながら、世間の週明けを酒で満喫しておりました。

そのあと、2階のバー・ブラッディマリーさんに行って飲んでいたら、
いぶきさんのさとみんがやってきて、深い時間まで酒を酌み交わることになりました。
梅雨の頃、風流な企画をやろうかねという相談など。
いまの時点で言えるネタと言えば「タイタニックごっこ」とでも言うのかな?
別に、客船を沈没させるゲームではありません、悪しからず。

週の頭から、いきなりタクシーのお世話になる、素晴らしい体たらくです(汗)


タグ:武里
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こんな夢を見た [見る]

こんな夢を見た

世間では大型連休に突入しましたが、特段の予定がない、式守錦太夫です。
連休を休める人と、かきいれどきの人に大別されますが、私はどちらかと言うと後者。
でも、別にかきいれどきでもないんですよね。
日々変わらず、仕事に向き合うという感じであります。
NHKではゴールデンウィークという言葉は「言い換え用語」で、
「大型連休」で徹底的に統一する構えのようです。
それを知っていてNHKの番組を見ていると、それなりに面白い。

やはり刻んだ睡眠をとっているからでしょうか。
眠りが浅い瞬間に夢を見ることが多くて、また先日も強烈なものを見てしまいました。
夢をブログに書いているなどと世間で言うと、メンヘラ系のたわごとのように思われ、
どこかに連れて行かれそうですが、そんな立派なものではありません(笑)

先日の夢は、正確には4月27日の昼ごろに見たもの。
この日は仮眠を取るために、起床が13時という、世間ではまずもって理解されづらい時間でありました。
そんな時に見た夢、これもなんだか寝汗がすごかった。

おそらく私が住んでいたところは、私の実家で、それも建て替えをする前の家。
ですから、もう15年以上前の家の作りを、記憶にとどめていたんでしょうね。
2階のベランダを中心にしたストーリーです。

市の防災行政無線で、さかんにアナウンスされていました。
「凶悪犯が逃走しています、戸締りをしっかりして、なるべく外出しないようにしてください」。
つまり、市内で刃物を持って人を殺傷したと思われる犯人が、
警察の包囲網を突破して、市内に潜伏しているよう。

朝の9時前くらいのことです。
なぜ時間を覚えているのかというと、私の仕事上の締め切りの一つに、
「朝11時」というのがあって、そろそろ仕事をはじめようかなという時刻でした。
私の家の2階にあるベランダは、そこそこ通行量のある道路に面していました。
周囲は商店街的になっていて、店舗もチラホラある。
おぼろげに、凶悪犯が逃げているんだなというアナウンスを覚えていました。
ベランダに面するサッシには、カーテンがかかっていて、それを開けようとした時のことです。

カーテンを開くと、そのベランダには黒ずくめの男が二人いました。
瞬時に「これだ!潜伏している凶悪犯というのは」と悟りました。
彼らはさかんに、サッシのロックをあけて、部屋の中に入れるよう、ジェスチャーを繰り返していました。
つまり、男たちと私の間には、それを隔てるサッシがあって、
直接の危害を加えられる状況ではありませんでした。

ここで私が、110番なりをした記憶はありません。
ただ、相手の凶器は飛び道具(拳銃など)はなく、刃物しか持っていなかったのを覚えています。
私は冷静に、木刀を持って(特殊警棒かもしれません)、
ガラス窓越しに相手に威嚇を始めました。
窓越しですから、威嚇にもなにもならないのですが、相手はそれにひるんだ様子でした。
そして、バカバカしいことに、その木刀だか特殊警棒だかで、相手の顔面を殴るマネをして、
ガラスにひびが入ると、相手が動揺しているのです。

そこに警察官が、家の中から来て、私と一緒になって、相手を挑発します。
このとき私たちには狙いがありまして、ベランダの外には、機動隊の特殊車両が到着していて、
そのゴンドラがゆっくり上がってきていました。
私たちの挑発に、相手を集中させて、
特殊車両の機動隊に捕まえさせようという陽動作戦だったのです。
その特殊車両が、なぜか、機動隊の中で災害対策の「レスキュー」部隊の、
濃緑の車輌だったのを記憶しています。
20170428レスキュー車.jpg
災害事案ではないので、本来だったら正規の特車が展開しそうなのに・・。

そして、ついに相手を羽交い絞めにする機動隊員。
私たち家の中からも、警察官が殺到して、窓を開けて応戦。
私もベランダに出ると、下の道路は交通規制線ができていて、
その向こうには異様な数のメディアのカメラの放列。
そこで私はなぜか「被疑者確保!確保したっ!」と叫んでいるのです。
っていうか、私って本来は被害者のはずなのに・・(笑)

そこで私が思ったのは、
被疑者を確保よりも「被害者を無事救出」の方が、
一報の情報としての優先順位が高いなあと、危機管理のミスを嘆いているのです。
もはや、私はなんだったんでしょう(爆)

あげく、このあと11時の仕事の締め切りがあるけど、
きっと実況見分とか取調べとかで、仕事が間に合わなくなっちゃうんじゃないかという、
本筋とは全然違う心配をしているところで、目が覚めました(笑)

深層心理に、なにか重大な疾患があるんじゃないかという支離滅裂さ。
でも、この状況は記憶がありまして、
私の持っている書籍「捜査一課特殊班」
20121123捜査一課特殊班.jpg
この中に、30年くらい前に起きた、東京・町田の住宅街に潜伏した凶悪犯の事件に酷似しているのです。
数か月前にこの本を久々に読みかえしたのですが、その記憶がここで出てきちゃった。
やっぱり、なにかの重大な疾患なのでしょうか(笑)

まあそういうわけで、状況としては微笑ましくもなんともないのですが、
被害者であるのと同時に、救助部隊の幕僚みたいな、
どっちつかずの役割を担っているところが、式守らしくありました。

夢ネタ、フィクションではありますが、
これを私が本当に夢の中で見ているので、
あながち「荒唐無稽」とも言い切れないのであります。


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ドラマ・ワカコ酒Season3、「第3夜 そば屋で女ひとり酒」 [ワカコ酒]

ドラマ・ワカコ酒Season3、「第3夜 そば屋で女ひとり酒」

新久千映さんの作品「ワカコ酒6巻」のタイトルを紹介しながら、私のコメントを挟む企画。

20161202ワカコ酒第6巻.jpg

ですが、既報通りBSジャパンで実写版「ワカコ酒Season3」が始まりました。
(毎週金曜日23時30分~、武田梨奈・主演)
コミックスネタから少しの間、離れて、ドラマ版ワカコ酒の紹介としましょう!

「ワカコ酒」とは、OLさんの村崎ワカコ(26)が醸し出す、酒場礼賛コミックスであります。
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ドラマ版第3夜は、2つの原作を元に構成されています。

1つ目の話は、コミックスでは第4巻第99夜「厚切りベーコン」
弊ブログでは、2015年12月7日の記事を参照。
2つ目の話は、コミックスでは第3巻第58夜「きんぴらごぼう」
弊ブログでは、2014年10月10日の記事を参照。
なおお蕎麦屋さんでのくだりは、原作では確認できませんでした。
(以下ネタバレになることを予告しておきます)

教えている後輩君がふとたたずんでいる。
「この住所、北海道の実家のそばなんです――」
そうか、私も最初の頃は広島の実家に帰りたくって、人知れず涙をこぼしたなあ。
広島に帰ると、鉄板焼き屋さんによく行ったっけ。
と、ふと立ち寄る鉄板焼き屋さん
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鉄板の前で飲むビールって、どうしてこんなに美味しいんだろう。
そして、今宵合わせるお肴は・・。
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厚切りベーコン!
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目の前で極厚のベーコンを焼かれる至福。
塩コショウを施されて、手際よく切って盛られる!
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ディップのようなアボカドもステキ。
バゲットにベーコン、そしてアボカドも乗っけちゃえ~。
むしゃむしゃパクパクでありますよ。

【シキモリ酒】
このくだりを見たからでしょうか、昨日はふと大衆酒場でベーコン焼きを所望。
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感化されやすいタイプなのであります(笑)

【ワカコ酒に戻ります】
ある日、職場でミーさんが「ワカコ、この本なかなか面白かったよ」と手渡されたもの。
ふーんとチラ見、そしておもむろにはまっていくさま。
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さすがミーさん、わかっているなあ。

じゃあ今宵は、読書を肴に、ちょこっと敷居が高いけどお蕎麦屋さんで一献!
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お酒は菊正宗だけだというので、じゃあ冷やでください。
♪やっぱり~おれは~、きくま~さ~むね♪と歌いたくなっちゃう。
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安心と安定のお酒です。
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(ここでお通しにきんぴらごぼうが出てきたんだけど、写真は割愛)
ふむふむ、読書を肴にお酒を飲むなんて、なんか時代小説の世界みたい。
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このワカコ=武田梨奈の表情がなかなかカワイイ、
こんな女性がお蕎麦屋さんにいたら、おちおち蕎麦をたぐってなんか、いられないよ)

お酒をおかわり、そして天ぷらをご所望です。
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さあ、私はなにから食べるでしょうか?(これ、よく太田和彦さんが言うセリフ)
ホクホク海老天です~。
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このライティングが、天ぷらを美味しく食べるのを魅せています。

そして〆はやっぱりせいろ蕎麦
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広島っ子だけど、気分は江戸っ子でぃ。
この食べ方は、しっかりとしていて気持ちいいね。
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つゆはあくまでしょっぱく、ワサビを溶いちゃ江戸っ子の名折れであります。
最後はしっかりそば湯を飲んで、最後の一滴まで楽しみましょう。
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小説の続きは、家のお布団の中で――。

【シキモリ酒】
この回も、品の良い一人酒を描いていますね。
鉄板焼きでお一人さまは、なかなかハードルが高いですが、
そば屋さんはだれしも憧れる、そして高等な飲みであります。
でもワカコ、〆のせいろまでたどり着くからエライ!
私などは田舎者で、飲みすぎちゃって蕎麦までたどり着かないですもの。
そうじゃなければ、最初から種物系のおそばを注文しての「蕎麦をつまみ」にしちゃう。
粋ではないのです。

江戸っ子は三代続いて初めて名乗れるらしいですが、
いまは時短社会ゆえ、3カ月住めばいいことになったと、小三治師匠が言っていました(笑)





タグ:ワカコ酒
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クルクルパーが大臣を辞めた [考える]

クルクルパーが大臣を辞めた

ここまでくると、この人への哀れすら感じてしまう、式守錦太夫です。
クルクルパーも、度が過ぎるとため息しか出ませんね。
もっとも、ため息を本当につきたい人はもっとたくさんいらっしゃいますが。

子どもがミスを犯して、その汚名返上の場を用意したところ、
子どもらしく、重ね重ね間違っちゃった。
苦虫を噛みながら親が「恥の上塗りで、本当に申し訳ありません」と詫びる。
まあ子どものやることだからと、微笑ましい光景でありますが、
これを大臣と任命権者の総理が繰り広げたんだから、クルクルパーだと言うのです。

舌禍や感情をあらわにした記者会見をやった今村復興大臣に、
所属する二階派の派閥のパーティで、挽回のための講演を準備したところ、
「震災は東北で良かった」と発言し、直後に総理が「誠に不穏当でお詫びする」と話し、
結局、復興大臣を更迭することになりました。
20170426今村大臣.png
大臣の資質という以前に、人としての最低限のなにかが欠如しているなあと思いました。
こういう人に大臣、それも震災復興特命相を任命していた安倍総理の、
任命権者としての責任が問われる事態であります。

常々、私は政治家が「失言」をするのは、
基本的に思ったことを口に出してしまう
「ある意味でのバカ正直」さがあると思っていました。
よせばいいのに、どうしてそういうことを言っちゃうんだろうと思ったりもします。
今村大臣も、きっと思っていることを内にためずに、しゃべっちゃう性格だったのでしょう。

彼の講演での発言を聞きましたが、たしかに言葉の前後までしっかり聞けば、
比較論として、首都圏で災害がおきたら被害額は数倍にも及ぶとか、
そのためにも防災・減災施策はしっかりやらないといけないと語っています。
水産業に対する復興支援に対しては、これまでの復興相に比べても、
寄り添った対策を講じていたのも事実です。
でも――、彼が置かれていた立場は、復興担当特命大臣ですから、
聞く人によっては悲しくなるような比較を、公の場所で言うべきではありません。

「李下に冠を正さず」ということわざがあります。
スモモの木の下で冠を正すと、スモモを捕ったと思われるから、そういう行為はしない。
転じて、危ういことに対して、行動には注意しましょうという意味。
彼ほどの立場であれば、逆にそういう発言があった時に、
烈火のごとく指摘し糾弾するくらいであってほしかったのに、
記者に問われて「だったら撤回する」という体たらく。
この人、腹の中ではずっと、東北で震災が起きて良かったと思っていたんだろうな。

経歴を見ると、当選回数的に順番で回ってきた大臣だったんだろうなと思います。
末は博士か大臣かの、まさに大臣を務めて経歴に箔をつけるのが、
たまたま復興大臣だったというだけのお人。
だからでしょう、この失策に対して安倍首相が新たに任命した新復興大臣は、
福島選出の議員をあてました。
適材適所という言葉があるなら、今村氏は「不」敵材だったのです。

そんな、ときの為政者たちのブレが、末端にはあまりに哀しく漂います。
未曽有の被害に人生を揺さぶられた人の怒りは、激しいでしょう。
今村氏は今になってやっと、自分が置かれていた職責の重さをわかったんでしょうね。
発言から半日、辞表を携えて首相官邸に向かう朝の彼の目は真っ赤に充血していました。
おそらく一睡もできなかったことでしょう。

なんであんなことを言ってしまったんだろうと、後悔するような発言をしたことは、
おそらくだれしもがあると思います。
深く人を傷つけてしまっただろうな、言わなきゃよかったなということが。
言葉はそれほどまでに、不可逆的な災いを招きます。

では、そんな危ないんだったら、言葉なんていらないとは思いません。
その言葉によって、人を勇気づけることもできるのですから。
人間に備わった、稀有な能力を、
使う人間の器量・度量で、活かすも殺すもできるものです。
だから細心の注意を払って、効果的な使い方を学んでいきたいと思うのです。

他人をおもんぱかった言動ができることが、人間の矜持です。
矜持は不断の努力によって、身につくものです。
だとするなら、少なくとも今村氏にはその努力を怠っていたのでしょう。
矜持なき人間は、国権の最高機関である国会に所属する議員の資質はありません。

子どもを見守る立場にある人間が、子どもを殺害したとされる事件もありました。
そして今回、震災復興に携わるトップが、こういう事態を引き起こしました。
事の大小はあれど、同じ穴のムジナだと思いました。
だから私は、こういう人にあえて「クルクルパー」だと言うのです。

少なくとも、国民から選ばれるだけの立派な職業の人に、
最大限の侮蔑表現である「クルクルパー」と言うには、私も躊躇があります。
でも、それに代わる言葉が見当たらない以上、いま最も適した言葉だと思います。

「出ていきなさい!」と言うべき相手は、もしかしたらご自分だったのではないですか?
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一度いい思いをすると 元に戻せないことについて [間接的に考える]

一度いい思いをすると 元に戻せないことについて

三遊亭園歌師匠の訃報に、少しガックリの式守錦太夫です。
お年もお年ではありますが、お弟子さんを多く育て、
落語協会の会長を長く勤めあげた師匠であります。
幾度となく寄席での高座を聞きましたが、
「うちには年寄りが4人もいるんだよ」という「中沢家の人々」は、
身内ゆえの年配者への痛烈な毒舌ぶりは、
おそらく地上波では放送できないけど、最高に面白かったですね。
吃音をネタにしたりしたこの人の話芸は、寄席ならではの醍醐味を感じさせるものでした。

FMのNACK5の名物番組「ゴゴモンズ」の三遊亭鬼丸は、
この園歌師匠のお弟子さんであります。

きょうの話は、そのこととは全く別のお話。
いい思いをすると元に戻らないよなということでして、
別に下ネタを書こうとしているのではありません(笑)

いま私の家でほこりをかぶっているコーヒーメーカーを見て、徒然と考えました。
そう言えばこれを買ってから、四半世紀も経つんだなと。

このコーヒーメーカーは私が学生のころに購入したものです。
不具合が多少あれど、いまだに動かそうと思えば動きます。
ただし、最近はコンビニコーヒーなどもあって、自分でコーヒーを落とすことはしなくなりました。

このマシンは、私が高校のころの、パチンコでの戦利品でした。
(文章の中に社会では認められない記述がありますが、事実なので=汗)
戦利品といっても、こういう経緯です。
パチンコで景品をゲットしたのではなく、特殊景品にしてそれを換金し、
そのお金で電気屋さんで購入してきたという塩梅。
ちなみに警察庁は過去にも現在にも、
パチンコで現金を手にするという「三店方式」は知らないことだという認識のようです。
ちゃんちゃらおかしいぜ!

一応、高校時代は受験生ということもあって、部屋で勉学にいそしむこともありました。
(あくまで「いそしむこともあった」というレベルです、じゃなきゃパチンコにはいかない)
口ざみしくなれば、コーヒーを飲んで気分転換というのも考えます。
それまでの私の部屋には、インスタントのコーヒーを揃えていました。
それが、コーヒーマシンを手に入れることにより、
「もうインスタントのコーヒーは飲めないなあ」という、おごりが出てくることになるのです。
実際にインスタントの味は、インスタントであります。
手軽だけど、味気ないんですよね。
それ以降、インスタントを飲む機会は激減しました。
いまだに、たまたま他のところで供されても、ああ、インスタントだと認識できちゃいます。

以前、インスタントを使って、あるマシンを通すことで
「インスタントじゃないようなコーヒー」にする機械で抽出したコーヒーを頂きましたが
(ややこしいな)、
やっぱり味は、その通りでした。
缶ビールを生ビールの「ように」供する機械もありますが、
所詮、缶ビールは缶ビールであります。

嗜好品ゆえ、一度いいものを飲んじゃったりすると、元には戻せないのが人間の性。
ブランド品もまた同様ですね。
やはりいい価格のもののポテンシャルは良く、
そのあと市販品に戻せないことはよくわかります。
アップグレードに対して、ダウングレードに対する人間の躊躇があります。

その最たるがやっぱりお金にまつわることでしょうか。
なにをどういっても、お金はあって困るものではなし。
(と言っているうちが小市民たる所以ですね、本当に大金を扱っているとそれは困るみたいです)
あすの食べるものに困るという環境でなければ、
それなりのお金に囲まれて、余裕ある生活に慣れてしまうと、元には戻れません。

ここ数年で私の心をもっともつかんだドラマの一つ、NHKの「外事警察」では、
その第1話に、そのことを如実に表すシーンがありました。
(「外事警察」は、まだ新人扱いだった尾野真千子が良かったなあ。
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あと、いまや名脇役になった滝藤賢一さんもステキでした)
20170424滝藤賢一.jpg
公安警察の本領である、対象者を完全秘匿で視察している場面。
他国の外交官から、外国に持ち出すことを禁じられている機器の売買を持ちかけられるも、
超えてはならない一線と思い、かたくなに断っている。
会社の資金繰りが悪化し、その金があれば乗り越えられそうという思惑もある。
そこに公安警察は、架空のベンチャー企業を名乗る人間を派遣。
融資を持ちかけて、対象者を喜ばせる。
その翌日、その融資を断り、一転してどん底に陥らせる。
このときに言った言葉が秀逸でした。
「ひでえな、いい思いのあとにどん底に落ちると、人間は立ち直れない――」
ドラマでは、この直後に外交官の誘いに乗り売買を成立。
その売買現場で、対象者を逮捕し、外交官を確保するに至るのです。

ちなみにその対象者である、悩める中小企業の社長が田口トモロヲで、
これもいい味出していました。

たしかに、どうしても必要なお金がふと目の前に現れ、狂喜したあとに、
それを取り上げられたら、人間のモラルはいとも簡単に壊れそう。
こういう人間の深層心理を、突いたなあって思います。

飲んで帰るときに、全席着席の特急電車が来れば、
やっぱり乗って帰りたいと思うけど、このいい思いを覚えてしまうと元に戻せないから乗らない。
友人の車のディーラーが、体験試乗車をすすめてくるけど、
やっぱり運転が楽チンだと、これも不可逆的な思いに憑りつかれそうだからお断り。
――モラルハザードの桁が違うような気がしますが(笑)、
こうして私はあえて不便を耐え、赤貧を謳歌しているのであります。

でもそれは、お金にまつわる部分だけ。
美人は3日で飽きると言いますが、家に帰ったら佐々木希が待っていたら、
3日で飽きるどころか、家から出ません!
桐谷美鈴でもいいな。
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でも、破たんしたらダウングレードを迫られると思うと、うかつに手が出ません。

バカ!手が出ないんじゃないんだ!というツッコミはなしの方向で・・。


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4月20日、地元で英気を養う2軒飲み 春日部 [飲む]

4月20日(木)、地元で英気を養う2軒飲み 春日部

来週は大型連休ですが、なにも予定がない式守錦太夫です。
例年そうですが、人も多いこの時期に、どこかに行こうという思想はなし。
夜になって近場で飲んでいればいいと思っていますが、こういう時期に限って、
やっているお店が少なくて困ったものです。
ということで、式守の予定はあいておりますので、
不意に飲みたいなあという輩は、どうぞお声がけ下さいませ。

記事の日である先週の木曜日は、かなり複雑な仕事の日程でして、
夜勤明けに長めの仮眠を取り、そのあとにミーティングやこなすべき仕事をやり、
中休みのあとに夕方からも仕事。
でも20時前には解放されました。
こういう日を大事にしたくて、地元飲み。
ダイニングバーのクーパーズさんに伺ってきました。

この週のあたまに、店休日をはさんで金沢に小旅行をしてきたというシェフたち。
私は旅行は趣味ではありませんが、他人の旅行話を聞くのは好きです。
お料理を供されるまで、いろいろみやげ話を伺ってきました。
現地で購入したという日本酒とスルメイカのくん製をゲット!
洋のお店なのに、こちらは完全に「和」モードであります。

生ビールを飲んでいましたら、ここのところよく遭遇する、文字の講座の講師O氏が、
息子クンと一緒に登場。
ここで、数日前の葛の字に関する記事の承諾を取ったというわけ。

今宵のフードはコンフィです。
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季節ごとに一回は食したいと思う、美味なるクーパーズさんの代表メニュー。
低温の油でゆっくりと揚げているので、揚げているというよりも油で煮ているかのよう。
ほろほろと肉が骨から外れ、むしゃむしゃと頂けるのであります。
赤ワインを飲みながら、楽しい時間。

ビール2杯、赤ワイン2杯に頂いた日本酒を1・5杯。
最後にはいつも、こちらのバーテンダー氏の一杯を振ってもらいます。
この日はダイキリ
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なかなか切れ味鋭い、稀有なダイキリが出てきました。

こちらのお店は22時クローズゆえ、もう一軒行きましょう。
講師のO氏も一緒に連れだって(息子クンは日本酒で撃沈)、
久々の串焼きの彩鳥さん
この日は大将が所用でお店におりませんでした。
任せられる従業員たちが豊富で、いいことです。

冷やしトマト。
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辛子レンコンさつま揚げ。
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焼きそら豆。
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串焼きも何本か頼んだんだけど、写真漏れています。

そのかわり、こんな写真があった(笑)
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結局、ここでも文字講座になっちゃったの絵。
この朱色の筆ペンは、なかなかいいなあと思ったのであります。
ステーショナリーグッズを誉めてどうする・・。

この日は木曜日の夜。
ここから週末はずっと仕事三昧なので、英気を養ってきました。


タグ:春日部
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4月18日、豚ショウガピーマンと不寛容な社会 北千住 [飲む]

4月18日(火)、豚ショウガピーマンと不寛容な社会 北千住

配置を考えてそれを割り振り、いざというときなってその担当をバックレられたら、
さすがに頭にも来る式守錦太夫です。
そんなことが先週ありまして、心がすさんだ日々を送っていた頃の記事です。
(切り替えていきますよ、引きずってもしょうがないですものね)
(引きずるのは、ステキな女性との別れくらいです)

この日は夜勤明けで、午後からオフのはずだったのが、
そんなこんなで夕方も少しだけ仕事をすることに。
でも、結構早めに終わったので、こういう日は出かけちゃおうと北千住へ乗り込みました。

北千住ならばいつもの大はしさんなのですが、早めの到着だったので(といっても20時30分ごろ)、
アペリティフとして別のお店へ。
串揚げの天七さん、ここのステキなお客さんさばきを見に。

キス・若(若鶏)と豚ショウガピーマン。
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これらは2本づつ供されるので、1本を食べた後の写真。
食べかけの写真だとこんな感じ。
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ピーマンの肉詰めのような感じで、紅ショウガと豚肉が入っているのですが、
串に刺しても、そうそう上手にほおばれるものではなく、
お皿の上にぶちまけてしまい、それを串で拭うように食するの絵。
美味しいんだけど、見た目がイマイチであります。
ここではあまり飲むものに頓着せず、ビールと梅サワーでさっくりと。

そして大はしさん、いつものようにチャキチャキと供されて、チャキチャキと食してほぼラスト。
22時過ぎという感じでしょうか、さあ帰りましょう。

北千住の駅に着いたら、おや?駅に人が滞留している。
案内ボードには「春日部駅で人身事故」とのこと。
運行見合わせが続き、再開見込みは23時ごろと発表されています。
近くでは「振替輸送でゆっくり帰ろう」と言っている人もいる。
まあとにかくと思い、SUICAで入場してみたものの、
やっぱりダメそうなので、一度駅から出ることにしました。

ご存じの通り、自動改札で入場記録を入れてしまうと、同じ駅で出ることはできません。
有人の窓口で、退出記録を打ってもらわないと、出られない仕組み。
その有人窓口に人が行列しているのです
やっぱり私と同じように、一度入場しちゃって、やっぱり出ようという人が多い。
ほとんどの人は、その手続きだけをするために並んでいるので、
駅員さんも複数人で対応しています。

ところが、見た目50歳くらいのおっちゃん、スーツにネクタイ姿で酔っている風でもなし。
この人が駅員を捕まえて、ありとあらゆる暴言を吐いているのです。
俺はずっと待っているんだ、どうしてくれるんだ、もっとはっきりと伝えろよ、お前が悪いんだ――。
若い駅員さんも奮闘していて「私たちの一存ではお答えしかねます」など、
こういう困ったチャン相手に、がんばっているよう。
そしたらこのおっちゃん、ついにこんなことを言い出しましたよ。

「社長を出せよ、お前じゃ話にならん」。

・・・・・・、はあ、おバカさんの一つ覚えのように唱える念仏みたいだなあ。
念仏というのはもっと徳の高いものだから、こういう人相手に使うべき言葉じゃないけど。

こう言っちゃなんだけど、たかが一利用者が、若手の駅員の態度が気に食わないんだか何だかで、
どうして一気に「社長呼べ」になっちゃうのかなあと思います。
例えば、このお人が別の鉄道事業者の社長さんで、
対等に話をしたいから社長を呼べと言うなら理屈は通りますけど。
(だいたい、別の鉄道の社長さんが、こういう苦情は言わないよね)
見た感じ、どこかの会社の中間管理職的な雰囲気の人だったので、
私だったら「あなたと同じ階級の人間を呼びますよ、係長補佐でいいですか?」って言ってやりたい。

このおっちゃんの醜態を、さすがに見ていられないと思ったのでしょう。
他のお客さんが「あんた、別のところでやりなさい」と一刀両断すると、
周囲から「そうだそうだ」と言われて、めでたく有人窓口から追い出されて行きました。
苦々しく思っていたんだろうな、私的な制裁を見ていた人々は。

あまりに不寛容な社会の表れだなと思いました。
怒りの矛先を、一介の駅員にぶつけても、なにも解決するものではなし。
で、あげく出てくるはずのない組織の頂点を呼び出そうとする。
これは「ありがたい意見」ではなく、物事の筋道を間違った愚行そのものだと思うのです。

アメリカに行って、そこら辺の警察官に向かって、
おい、お前の国のやり方は汚いじゃないか、ボスであるトランプを呼べと言ったところで、
「ヘイ、ボーイ、またあしたおいで」くらいであしらわれるのがオチですよね。

ああ、くだらないし、せっかくの美味しいお酒がどこかに行っちゃうよと思い、
どうせ電車が動かないんだったら、銭湯に行っちゃえと、
駅前の銭湯で汗を流しておりました。
で、駅に戻ると、もう運行再開していたというわけ。

たしかに帰りの時間は1時間くらい遅くなったし、銭湯の料金460円はかかったけど、
じゃあ、駅員に不満をぶちまけることと比べたら、何百倍も楽しいことをしたと思う。
それすらを寛容できない人間にはなりたくないなと、心から思いました。

人身事故で、お客さん対応をする駅員さんを守るボランティアとかあったらいいのになあ。
それがみんなコワモテで、バイプレーヤーズの面々が徒党を組んで、
駅員の周囲で乗客に睨みを利かすって、面白くないですか?
20170422コワモテさんたち.jpg

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こんな夢を見た [見る]

こんな夢を見た

普通に住んでいる、普通に生活しているということが、
なんて幸せなことなんだろうと思う、式守錦太夫です。
そんな当たり前のことを、考えさせる夢を見ちゃったという話。

数日前の木曜日は、地元でハシゴ酒を敢行してきたのですが、
(文字の講座の講師・O氏とのハシゴ酒)
帰宅して、布団に入らずにうたた寝。
明け方になったので、這って布団に入りまして、ほんの1時間ほどの睡眠で、
夢を見たのです。
これまでの夢は、多くの人を苦笑させるものでしたが、
今回のは寝汗をかくくらい、イヤなものでした。
二度と遭遇したくない夢――でしたね。

古い友人と一緒に、テレビを見ているシーンから始まります。
そのテレビに突然、いやな音のアラームが鳴りました。
ニュース速報や緊急地震速報とは違うものです。
いわゆる「Jアラート」(全国瞬時警報システム)により、
弾道ミサイルが日本に着弾することがわかったとの一報でした。
20170422夢1.jpg
画面にはテロップが出て、バラエティのように「あと○秒で着弾」とカウントダウンが流れるのです。
5・4・3・2・1――とカウントされましたが、
不思議と自分の住んでいるところに着弾するとは思わず、そのカウントを注視していました。

ゼロ――になった瞬間、私はなぜか高層マンションに住んでいました。
おそらくは埼玉県の川口市あたり。
そして、ふと都県境から向こうを見ると、
まさにキノコ雲ができて空高くに上がろうとしているのです。
20170422夢2.jpg
おそらく場所的には、池袋とか新宿とかそういう地域だと思いました。

テレビ各局をザッピングして見ていると、
民放はテロップで、ミサイルが着弾したことを伝えているのですが、
NHKだけが、番組表にないアニメを放映しています。
ヘンだなと思いながら、一緒にいた友人たちと「あっ」と声をあげました。

NHKは渋谷だから、おそらくミサイルの直撃を受けたんだ。
そしてこの放送は、東京(JOAK)では番組制作ができなくて、
バックアップの大阪(JOBK)から流れてきているんだ。
だから、緊急報道ができなくて、こんなアニメを流しているんだ――。
事態の異常さを認識しました。

私は仕事場に駆け込みました。
まだ状況に異常は出ていませんでしたが、体制を整える必要がありました。
ふと外を見ると、火山灰が積もっているような、そんな光景に見えました。
空は真っ黒でした。
心の中に、昔読んだ本の一節が思い浮かびました。
「ピカッとなったあとは、必ず雨が降る」――。
その雨が、核の雨になるのかなと不安がよぎりました。

そこでふと我に返り、従業員たちに「家に連絡しないと」と言うと、
さっきから電話しているんですが、ぜんぜんつながらないんですと不安げな表情。
「ちょっと帰ってきていいですか」と言う従業員が、
なぜかフジテレビの伊藤利尋アナウンサーだったのが意外でした。
20170228伊藤利尋.jpg
笑うところなんでしょうが、なんか笑えません。

外を歩くおばあさんが、火山灰のような灰を頭に積もらせて歩いている光景。
電気は、水は、このあとどうなるんだろうという不安を感じながら、目を覚ました次第。
ああ、夢で良かった・・。

サリンと思われる毒ガス兵器を撒いたとして、米軍がピンポイントで空爆したとの報道がありました。
北朝鮮からは、飛翔体とおぼしきものが連日飛んできます。
それに対して、米軍が攻撃を加えるとの見解や、
隣国である韓国への砲撃も予想されます。
私たちが住んでいる地域に、意図して攻撃される可能性が、
ここ数十年で最も高くなる昨今、この緊張状態がイヤなものであります。

戦中の東京大空襲をはじめとする、空襲で逃げ延びた人が、
まだ少なくも生きている貴重な時代。
住んでいる家が空襲で燃やされる、地域が壊滅する、そんなことは歴史の1ページではなく、
ごく最近にもあったことだというのを、私たちは忘れていますね。
空爆は、その大小を問わず、その善悪を問わず、
人の命を奪い、社会を破壊する悪行です。
それを正当化する社会には、戻りたくないし戻らせてはいけないなと思いました。

もちろん、かの国に対してもそうですが、私たちの精神もまた、試されている気がしました。
いやな夢でした。


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葛飾区と葛城市、時代にほんろうされた文字 [考える]

葛飾区と葛城市、時代にほんろうされた文字

重婚したり、3億8千万円を白昼に盗まれたり、ホストを脅してみたり、
世間は相変わらずにぎやかですね。
式守錦太夫です、こんにちは。

先日、文字の講座を受講したという記事を掲載しました。
そしたら、読者さまから「葛飾区と葛城市」という話に食いついてきた方がいらっしゃいました、
(ソネブロのcaverunaさんですが=笑)
この「葛」という文字ですが、地域名や人名にも使われるのですが、
時代にほんろうされた、大変気の毒な文字であるのです。
ですのできょうは、この文字に関して、一本、記事を書いてみます。

ちなみに一昨日、偶然地元の飲み屋さんで、先日の講師である大熊肇氏にお会いし
葛の字で記事を書くことを告げたら「書籍を全文コピペしていいよ」と、
大胆な許可を頂いているのですが(笑)、
著作権とかもあるだろうし、まあ私なりに解釈して、文章を書いてみます。
もし間違えがあるようなら、ご指摘くださいませ。

大熊肇著『文字の骨組み』より、多数引用しております)
20170418文字講座3.jpg

葛という文字ですが、下の部分が「人+L」のような文字と、
カタカナの「ヒ」のような文字が混在します。
20170422文字.png
パソコンでは、どちらを記そうとしても、おそらくは「人+L」が出てしまうと思うので、
ここでは便宜上、葛「人+L」と葛「ヒ」と分けて表記します。
(詳細は後述します)

この2つはどちらも同じ字種であることから「異体字」であります。
例えば、未来の「未」と、末吉の「末」は、伸ばす部分が違うだけではなく、
文字自体が別のものですので「違う字種」だと言えますね。
ところが人類が文字を編んできた、多様な変遷を歩んできた中で、
異なる字体が生まれてきました。
それを「異体字」と呼びます。

2000年ほど前の文書によれば、葛の字は葛「人+L」でしたが、その後葛「ヒ」になりました。
系譜を見て行くと、葛「人+L」はフォーマルな場で書かれる文字=「正字体」で、
葛「ヒ」は、手書きの通用体(日常の文書で使用するもの)と思われます。

つまり、「正字体」と「手書きの通用体」である両者は、同じ文字であって、
いわば「よそ行きの服装」と「普段着」であります。
服装が違うからと言って、その人は別人だという論理はないですね。
ですから「異体字」というのは、同じ字種だと言えるのです。

ここで重要なのは、どちらかの文字を書くつもりで、
もう片方の文字を書いてしまったからと言って、それは間違いだと言いません。
「人+L」も「ヒ」も、元は同じものですから、構わないという理屈になります。

ところが、それを気の毒にも分かりづらくした時代背景があるのです。
それもごく最近のことなのです。

昭和21年に告示された「当用漢字表」は、昭和56年に廃止されて「常用漢字表」となりました。
文化庁管轄のこれら漢字表を、パソコンやワープロなどで描き出すために、
標準規格を作る作業があり、
旧の通産省、いまの経済産業省は日本工業規格(通称JIS)にのっとって、
JIS漢字を作りました。

最初のJIS漢字は当用漢字表時代の「JIS78」
その後、常用漢字表に置き換わったり、人名用漢字(これは法務省管轄)が増えたりして、
定期的にJIS規格は変わっていきます。
78の次は83・90・04となっていくのは、まるでWindowsのスペックのようでもあります。
そして葛の文字は、そのJIS規格の変遷にほんろうされていくのです。
問題は大改訂が行われた「JIS83」。

このJIS83では、常用漢字でも人名漢字でもないもので、特に変えなくてもよさそうなものを、
大胆に変えてしまったことで混乱を生じました。
(大熊先生は、このJIS83を変えた特定の学者の名前をあげて
「とんでもないことをした人」だとしていますが、ここでは特定するのはやめましょう)
ここで、森鴎外の「鴎」の字も、口3つからメの字にかわり、
葛の字も「人+L」から「ヒ」に変わりました。

JIS78では、葛の文字は「人+L」ですが、JIS83で「ヒ」へ。
東京都葛飾区は、葛の文字を「人+L」と規定したのが1986年。
20170422葛飾区.gif
おそらくは、1983年にできたJIS83が浸透してきて、実装するPCなどが増え、
文字の混乱を生じたので、「人+L」と規定したのです。

ところが、2004年に奈良県の當麻町と新庄町が合併して「葛城市」が誕生しました。
この場合の「葛」の文字は「ヒ」。
20170422葛城市.gif
JIS83で定められた文字にて登録したのです。
ところがその年に改訂されたJIS04では、元に戻された「人+L」になってしまいました。
Windows VISTAが2007年に発売され、JIS04が実装されると、
葛城市の登録した漢字である「ヒ」が出なくなってしまいました。
そこで、葛城市では市に申請する文書などで、
どちらの文字を使っても構わないという見解を出す騒動になってしまったのです。

つまり、規格によって異体字をどちらかに定めてしまい、
冒険主義的なJIS83からJIS04までの20年余り、
葛の文字は人+Lからヒ、そして人+Lに変遷してしまいました。
だから、その間にできた地方公共団体や会社名などは、
混乱をしたのであります。

ちなみに、大熊氏は「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する「葛城ミサト」はどちらなのかを、
ご丁寧に調査しております。
20170422葛城ミサト.jpg
絵コンテなどでは葛城市と同じ葛(ヒ)となっていましたが、
これは1990年代に作られたものだから、納得できるとしています。
しかし、2007年に製作された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」では、
JIS04以降のPCを準拠して葛(人+L)になるのかなと思ったら、
前のままの葛(ヒ)だったそうです。

文字の一部分が、時代と施策に翻弄される、如実な例示かもしれません。

ちなみに異体字を「同じ字種だ」とわかる能力を「文字をワタる能力」と、
印刷所の植字の現場では言うそうです。
大熊氏は、異体字をどちらかにこだわるのではなく、
「どちらでもよい」と言うことにこだわってほしいとしています。
「高」が口なのかハシゴなのか、「崎」が大なのか立なのか。
こう考えると、文字のワールドには奥に秘めた楽しみがあるようです。

ちなみに、葛の字で「くず」とも読めることから、困っているとcaverunaさんは申しておりますが、
さすがにそこまでの言及は、大熊氏の書籍にはなかったので、
悪しからずご了承ください(笑)

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ドラマ・ワカコ酒Season3、「第2夜 ご近所の町中華で晩餐」 [ワカコ酒]

ドラマ・ワカコ酒Season3、「第2夜 ご近所の町中華で晩餐」

新久千映さんの作品「ワカコ酒6巻」のタイトルを紹介しながら、私のコメントを挟む企画。

20161202ワカコ酒第6巻.jpg

ですが、既報通りBSジャパンで実写版「ワカコ酒Season3」が始まりました。
(毎週金曜日23時30分~、武田梨奈・主演)
コミックスネタから少しの間、離れて、ドラマ版ワカコ酒の紹介としましょう!

「ワカコ酒」とは、OLさんの村崎ワカコ(26)が醸し出す、酒場礼賛コミックスであります。
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ドラマ版第1夜は、2つの原作を元に構成されています。

1つ目の話は、コミックスでは第3巻第59夜「青椒肉絲」
弊ブログでは、2014年10月17日の記事を参照。
2つ目の話は、コミックスでは第6巻第146夜「エビチリ」
弊ブログでは、2017年3月28日の記事を参照。
(以下ネタバレになることを予告しておきます)


仕事も終えて、こういう日はいつものお店「逢楽」に行きたいよねと勢い勇んで行ったら・・。
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じゃあ、違うお店は、と「定休日」「Close」――。
なんだこれ、飲み屋難民じゃ~。
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駅に戻るのもどうしようかなあと思っていたら、ふといつもの風景に溶け込んでいた中華屋さんがありました。
じゃあ入ってみようかな。
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(田端にある新三陽さんという、実在の中華屋さんです)

店内のたたずまいが、まさに「ザ・中華」っていう感じ。
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やっぱり最初はビール、こういうところでは瓶が似合うよね。
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家だと缶、飲み屋さんだと生だけど、街場のお店や宿では、瓶ビールです!

【シキモリ酒】
私はまず、生ビールを飲みません。
瓶ビールの、グラス一杯ごとにリセットされる儀式のような飲み方が好き。
しかし、こちらもサッポロの黒ラベル。
ワカコ酒はビール会社のシバリがないんだけど、サッポロ率が高いのは、
ひとえに飲み屋さんでの占有率が高いせいであります。

【ワカコ酒に戻ります】

さあ、ビールに合わせたいのは、お野菜たっぷりの青椒肉絲
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シャキシャキ野菜、油通しをしたり、お肉に粉をまぶしたり、手も込んでいるアイテムです。
中華特有の火力の強さも、家でおいそれとはできないもの。
いいですねえ。

奥のテーブルには、常連さんとおぼしき、優しそうなおじさんが、おかみさんとしゃべっている。
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常連のお仲間かな?
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飲んでいるとはいえ、うかつに入ってはいけないような雰囲気。
いつか私も、常連になれるかな?

お休みの日、昼からお買いもの。
ふと道すがら会ったおばちゃん。
「こんにちは、私もお買いものなの」
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えーっと・・、だれだっけ?クリーニング屋さんだっけかな?
――あ!そうだ、中華屋さんのおかみさんだ!
覚えていてくれたんだ、嬉しいなあ。
小腹もすいていたし、行っちゃえ。
こんにちは。
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早速来てくれたんだね、いつもの瓶ビール!でしょ?
奥には、この前の常連さん、今日も飲んでる~。
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これはサービスね。
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ザーサイだ、コリコリ。
美味しくて止まらない、ザーサイだけで瓶ビール飲んじゃった、あれま。

じゃあ紹興酒、あとは食事をもらいましょう。
まず紹興酒。
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で、エビチリでーす。
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ちょこっとクセのある紹興酒
そして、みんな大好きエビチリ。
いいなあ、中華の醍醐味を味わいます。

「美味しそうに飲んだり食べたりするよね」と、くだんの常連さん。
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私、生きている間はずっと、美味しいものを食べていたいんですとワカコ。
「そうか~、半年前に大病して手術したけど、死ぬ間際の食事って病院食かもね」。
おかみさんが「そんなこと言うんだったら、ビールはここまでね」と言って、
周囲のお客さんまで笑い出す光景。
IMG_3959.JPG
いい雰囲気、一朝一夕にはできない、街場の中華の醍醐味であります。

【シキモリ酒】
たった2アイテム、登場人物もいたってシンプル。
場所もほとんど固定している中で、30分のドラマが完成しました。
この回、私の中では、ワカコ酒の原作の流れを基本的に踏襲している、
良い回だなあと思うのであります。
お一人さまのたしなみも兼ね、常連と言われる人との交流。
おかみさんとの関係性、どれをとっても微笑ましいものばかり。
ドラマ版Season2の、原作から超越した解釈が、なりをひそめ、
原点回帰とおぼしき、いいものになりました。

よくよく読めば、実は原作も秀逸な話ゆえ、
脚本化するときにほぼそっくりそのままやってしまえば、
こういう風に同じ潮流を感じられるのであります。
このアングルこそ、漫画をドラマ化するときに忘れてほしくないもの。
コアなファンは、飛躍したストーリーを求めていないということの表れかなと思います。

街場の中華に、行きたくなる話でしたね。








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