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ワカコ酒59話、「青椒肉絲(チンジャオロースー)」 [ワカコ酒]

ワカコ酒59話、「青椒肉絲(チンジャオロースー)」

新久千映さんの作品「ワカコ酒3巻」のタイトルを紹介しながら、私のコメントを挟む企画。

20140820ワカコ酒3.jpg

きょう17日は、都内某所でたっぷりとワインをかましてきます。
予約の取りにくいお店なので、珍しく2週間も前から予約を取っちゃいました。
フードもポーションが大きく、とにかくお腹いっぱいになる予感。
2年前に伺ったときには、満足感と達成感に満たされましたもの。
数日のうちに、レポできると思いま~す。

「ワカコ酒」とは、OLさんの村崎ワカコ(26)が醸し出す、酒場礼賛コミックスであります。
20130701ワカコ酒2.jpg
第59話は「青椒肉絲(チンジャオロースー)」。

ああ、呑み処難民だ・・。
近所の商店街で飲もうと思って、帰ってきたものの、
軒並み定休日だったり、臨時休業だったりする。
困ったなあ・・ウロウロしていると・・。
今まで風景の一部と化していた、中が見えなくて入りづらかった中華料理屋さん。
勇気を振り絞って、いざ入城、いや入場。
テレビが流れているその前に、ご常連とおぼしき帽子をかぶったおっちゃんしかいない。
おばちゃんが「あら・・いらっしゃい・・」と訝しげ。
ビールを・・あとおススメあります?
「ご飯がいい、それともお料理?」
「青椒肉絲がいいかしら、お野菜もたっぷり入っているし」
女子は野菜が好きだと思っているのかしら、じゃあそれください。

ビールと言ったら瓶ビールが出てきた。
いつも外では生ビールばかり、家では缶ビール。
瓶ビールなんて、宴会とか旅館みたいで、たまにはいいなあ。
厨房ではおじちゃんが、火力といい油使いといい、こういうお店でしかできない料理をしている。
そうそう、外食中華はお楽しみ!
三色ピーマン、しっかり火が通ったシャキシャキ野菜、粉をまぶしたり油通ししたりしたお肉。
その濃い味のあとに、さっきの瓶ビール。
カラダが喜んでいるよ!

さっきのおっちゃん、テレビのニュースを見て、お店のおばちゃんと世間話。
ついワカコもこの雰囲気に一緒にしゃべってしまいそうになるけど、ちょっと我に返る。
迂闊に入ってはいけないようなこの雰囲気、ちょこっと浮いている私の存在。
いつか私もここで世間話ができるようになるかしら・・。
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ワカコはふとしたきっかけで、地元の昔からある中華屋さんで飲み始めました。
とんねるずの汚なシュランではありませんが、こういうお店がとっても美味しいというのは、
あらゆる呑兵衛が知っていることであります。
そりゃそうですよね、お店が汚くて味もまずかったら、とっくに店は閉まっちゃいますもの。

行くお店行くお店が、こぞってお休みっていうのは、よくあることです。
こと私の場合は、あまり予約していくのが好きではないのと、
事前に食べログさんみたいなサイトで調べて行かないですから。
食べたい!飲みたい!っていうのを直感的に満たしたいので、
行ってやっていなかったらいいやっていう感じでもあります。
(第2次希望も用意しておくことも重要ですけど)
大宮のオールドパル・三銃士さんのマスターは、
いまから10年近く前、夏休みを取って門前仲町に飲みに行き、
4軒立て続けにお休みにぶち当たって、傷心の末、
夏休みを返上して、仕事をはじめちゃったというお人ですもの(笑)

ワカコはビールという発注で「瓶ビール」が出てきたことに驚いていました。
これは以前も書いたことがありますが、よほどのことがない限り、
私は生ビールを頼みません。
必ず瓶ビールをオーダーすることにしています。
生ビールを供するサーバー(正式にはディスペンサーと言います)が、
定期的な洗浄がされていない恐れのあるお店では、生ビールは飲めません。
ある別荘に常設のディスペンサーでバーベキューをやると決まったとき、
私が手に入れたのは、クリーニングキット!
それを持参して、ディスペンサーの清掃をしたくらいですから。
でもね、瓶ビールが乱立する光景って、いいなあって思いますよ。
なんだかおめでたい気がして(笑)

そしてワカコがおススメを聞いた時の、お店のおばちゃんの
「ご飯がいい?それともお料理?」っていう聞き方、純粋にいいなあって思います。
食べるの?飲むの?って聞くよりも、数段「品」がある聞き方
上野広小路の藪蕎麦は、食事としてそばを注文するとお茶が供されますが、
お酒を嗜むときは、お茶が供されないと言います。
銀座の奇跡と呼ばれる、先日訪店した三州屋さんも、
日中に伺うと、食事ならお茶が、お酒ならお通しがすっと出てきます。
「2名様でよろしかったでしょうか」というマニュアル接客ではない、
市井の感覚がステキだと思いますね。

青椒肉絲ですが、私は好きなアイテムです。
ご飯と一緒でもいいし、この際「青椒肉絲」丼にしてもいいくらい。
でもね、きょうは中華料理屋さんということで、あの奇跡のお店をご紹介したくなっちゃった。
ワカコ酒と関係ないし、青椒肉絲も出てきませんが、お許しください。

あのお店をはじめて知ったのは、たぶん10数年以上前の新聞の日曜版。
そこには、中華料理屋さんなんだけど、イタリアンとか和食も美味しいお店という触れ込み。
でも決定的な問題として、土地名と店の名前しか書いていないの。
書いてあった情報は、栃木県日光市にあるという「鈴木食堂」
当時から、日光のアイスホッケーチーム「栃木日光アイスバックス」を応援していて、
年に数回は日光に行っていた。
日光市に鈴木という食事処は、何カ所もある。
だから、どこという特定ができないまま、何年もたってしまった。

あるとき、日光の街を車で動いていたら、やっと見つかったのです
「鈴木食堂」ではなく「食堂すゞき」という名のお店
20141015食堂すゞき.jpg
外観といい、普通の食堂なんだけど、ワインの空きボトルがいっぱい置いてある。
でもその日は定休日(涙)
翌年、定休日ではない日を狙って行ったら、なんと中休み(大涙)
その年にもう一度行ったら、今度はクローズの時間(大大涙)
つまりですね、水曜休みで、ランチは14時まで、夜は17~20時半まで。
この狭いストライクゾーンにボールを投げ込むのに、かかった期間が5年近く。
気の遠くなるような期間を要して、やっと訪店できたお店であります。
アイスホッケーの試合が昼間にあったので、そのあとに行けました。

建て増ししたカウンターは8席くらい、テーブルは2つ、少し細長いお店の形。
厨房には30過ぎくらいの男性、給仕をしているのがお母さんと妹さんみたい。
それとは別に、お父さんがカウンターの端に腰掛けている。
家族経営のお店でありました。
メニューを見るとそれはそれはココロ踊ります。
だって、中華と和食とイタリアンが網羅されているんだから。
親の代は中華料理屋さんだったのが、
息子さんが都内の和食とイタリアンのお店で修業したので、
その全部をお店で供するようになったと言います。
だから、レバニラ定食を食べている横で、本格的な点心を食べている人もいて、
その横ではカルボナーラとワインで楽しんでいるカップルもいる。
そしてものすごいことに、カツ丼の出前の電話が入ると、息子さんが作りだし、
それをお父さんがバイクで届けに行っちゃうの。

私はせっかくだからと、牛フィレステーキとワインを楽しんでおりました。
侮るなかれ、素晴らしく美味しいステーキが、日光で食べられるんです、それも安価で。
すると、外国人を含む数名がどやどやと入ってきた。
あれ?アイスバックスの外国人監督(現・日本代表マーク・マホン監督)と選手たちだ。
奥のテーブルにかけて、ご飯を食べ始めました。
目の前にあるマンションに、監督たちの住居があって、よく食べにくるそう。

そんな時に、給仕をしている妹さんに声をかけられました。
「お客さん観光で見えたんですか?」
こちらは一人、土曜の夜に普段着でご飯を食べているけど、この辺の人じゃなさそう。
そんなことから声をかけてくれたみたいです。
ちょっと小声で「アイスホッケーを見に来たんです」というとその妹さん、
「あら、きょうの試合勝ったんですよね、見に行きたかった!」と言い出す。
そして、監督や選手に「今日の試合を見に来てくれたんですって」と紹介されてしまいました。
監督も選手も、オフの時間なのに握手してくれて、こちらが面映ゆくなってしまいました。

それから2年くらいの間に4回くらい訪店しました。
一人の時もあれば、人を連れて行ったときもあります。
そのいずれの時も、妹さんはおろかお父さんやお母さんも覚えていてくれて、
「遠くから日光にまでアイスホッケーを見に来てくれてありがとう」って言われるんです。
財政難でチームの存続が危うい時もあったけど
「大丈夫!きっと来年もチームは存続しますよね」って、声をかけてくれました。
いつもたらふく食べて、たらふく飲んできました。

そんなステキなお店「食堂すゞき」さんは、いまでも頑張っています。
そして、アイスホッケーチーム「栃木日光アイスバックス」も頑張っています。
なにより、日光という小さな街が、街ぐるみで応援しているのが嬉しいんですよね。
その「食堂すゞき」さん、小山薫堂さんのイチオシになったり、
数か月前のdancyuに紹介されたりと、だんだん頭角をあらわしてきました。
もちろん、中華と和食とイタリアンのお店として。
ここ数年は伺えていないのですが、なんとしても今シーズンに再訪したいお店であります。

ワカコはお客さんとお店の人の話題につい入ろうとしたけど「入ってはいけない雰囲気」を感じた。
そして、常連さんにいつかなれるかなと思った。
その奥ゆかしさがあれば、きっとすぐに世間話ができると思う。
でも、何年もかかるかもしれない、ゆっくりとね。
だって、私と日光のあのお店もまた、気の遠くなるような縁で結ばれたんですもの。


タグ:ワカコ酒
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sotoni

お店オープンの時間に突撃できるまでチャレンジする姿勢、流石です!
見習わせて頂きます!

是非行ってみたいと思ったのですが、
車だと飲めないので残念><
我が家は夫もお酒大好きなので
どちらかが運転の貧乏くじを引くような呑みチャンスは絶対ないので。(涙
by sotoni (2014-10-17 20:44) 

式守錦太夫

sotoniさま、ここまで来ると意地なのです(笑)
車だとなかなか難しいですよね、こちらでアルコール無しは考えられません。
宿を素泊まりでというのもいいかもしれませんし、
頑張れば、東武日光を20時台の後半に乗れれば終電で帰ってこられます。
そこまで無理をするようなお店なのかしらという問題もあります(笑)
でも近所にあったら、連日通いづめになってしまいそうなお店です!
by 式守錦太夫 (2014-10-18 18:55) 

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